お客様からお預かりしたノートパソコン、ASUS TransBook T100TAM
フタが外れて、タブレットとしても使える優れもの、と思ったのですが、決定的な問題が!
Cドライブの空き容量が、数MBしかなく、アプリが満足に動かないから空き容量を増やして欲しい。」というご依頼。
Cドライブの空き容量を増やすあの手この手を講じてみて、それでもダメなら、最悪の場合は、容量の大きなSSDを新規購入して交換かな?と思ったのですが・・・
そんなに甘くはなかったです。


 

 

ASUS TransBook T100TAM は、フタを取り外すとタブレットとしても使えるパソコンです。

 

Cドライブは、ディスプレーの方に装着されている eMMCというメモリのような形の基盤にくっついているタイプ。

これは、取り外して交換することはできませんので、容量の大きなSSDに交換するという選択肢は潰れました。

 

Cドライブの容量が、32GBなのですが、そのうち半分の16GBほどをリカバリー領域に割り当てられているため、実質的な容量は、16GBしかありません。

  • Windows8.1
  • Microsoft Office Home&Biz 2013
  • McAfee Security Scan PLUS

などが、プリインストールされています。

私が預かった時点で、ここに、Google ChromeとLINEがインストールしてあり、空き容量が、7MBになっていました。

Dドライブは、キーボードのほうに入っているハードディスクでで、500GBもあります。

 

まず、Cドライブの空き容量が7MBの状態で、Windowsが起動できることに驚きました。

ゴミ箱は空っぽ。

ドキュメントフォルダなどを確認しましたが、ほとんど何も入っていません。

 

お客様は、以前、このパソコンをPCデポに持ち込み、なんとかしてほしいと依頼したのですが、「無理です!」の一言で返されたそうです。

まあ、それはそうでしょう。

通常のやり方では無理ですし、お客さまのパソコンなので、無理なことをすればシステムが不安定になる可能性もあります。

 

そこで、思いついたのは「Windows10で、iPhone、iPadのバックアップ先ドライブを変更する方法」でも書いたシンボリックリンクを使う方法。

 

Windowsとは直接関係のないフォルダをDドライブに移し、シンボリックリンクで、元の位置にあるように見せかけます。

「C:\Users\ユーザー名\AppData\Local」の中にあるいくつかのフォルダをDドライブに移せないかと考えました。

まず、隠しファイルを可視化します。

エクスプローラを開いて、「表示」⇒「隠しファイル」にチェック。

 

サイズが大きくて、移動できそうだと思ったのは、GoogleフォルダとLINEフォルダ。

 

本当は、Microsoftフォルダも移したかったのですが、その中にあるファイルが起動中ということで、断念。

 

  1. Dドライブに「c_drive_link」というフォルダを作成
  2. そこにGoogleフォルダとLINEフォルダをコピー
  3. C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Google と
    C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\LINEをリネーム
  4. コマンドプロンプトを管理者権限で起動し、mklinkを発行
    mklink /d “C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Google” “D:\c_drive_link\Google”
    mklink /d “C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\LINE” “D:\c_drive_link\LINE”
  5. これで、Google Chromeの動きを確認。LINEはログアウトしてあるので起動できるところまで確認
  6. 上手く動くようなので、
    C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Google と
    C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\LINEを削除

これで、500MB近い空きが確保できました。

他に移動できるフォルダはないかと模索していたら、Windowsアップデートが走り始めたので、更新して再起動したら、なんと空き容量が12MBに戻っていました。

 

・・・・心が折れかけました。

 

が、この難しさがパソコンの面白いところ。

 

一日経って思いついたのが、ハイバネーションの無効化。

ハイブリッドスリープ、休止状態、高速スタートアップを犠牲にすれば、GB単位での空きを確保できるはず。

高速スタートアップをOFFにしても起動にかかる時間は、2秒ほどの差でしかありませんでした。

まずは、どれくらいの空き容量を確保できるのかを確認するため、フォルダオプションを開き、「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」のチェックを外します。

 

OKをクリックしたら、Cドライブの直下を確認。

 

hiberfil.sysを削除すれば、3GBを確保できます。

管理者権限でコマンドプロンプトを開き、

powercfg.exe /hibernate off

で、hiberfil.sysが削除されました。

 

ここで、またまたWindowsアップデート・・・・

おいおい、勘弁してくれよ~と思ったのですが、なんとか、1.2GBほど確保できたようです。

更にディスククリーンをして、500MBほど空けて、合計1.7GBの空き。

 

自分のパソコンならリカバリー領域にまで手を伸ばして、10GBほどの空きを作ることに挑戦したいのですが、さすがにお客さまのパソコンでそれは無謀です。

安全策で行けば、ここが限界!

 

しかし、このパソコン・・・

Google ChromeとLINEをインストールしたら、空きがなくなるって、仕様がおかしいですよね?

ASUSは、結構気になっていたメーカーで、ZenBook シリーズは、買おうかどうしようか真剣に悩んだパソコンなんですけどね。

 

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